ドキュメンタリー "I am lost to the world" で使用されている映像・音声について
このドキュメンタリーで使用されている映像・音声について主なものの情報をまとめてみました。
はじめて見る映像も多いドキュメンタリーでしたが、Unitelから発売されている映像は許可が出ず利用できなかったというのもその理由のようです。また、伝記と同じように遺族からクライバーにまつわる手紙・写真等の利用も制限されているようで(昨日付で書いた手紙についての苦しい言い訳参照)、関係者・知人へのインタビューが中心となって番組が進行することになったようです。
なお、以下でもう一つのドキュメンタリーとは、2010月7月に放送された"Traces to Nowhere"(4月9日、NHK BSプレミアムにて放送予定)のことです。
1.《トリスタンとイゾルデ》の指揮姿映像 - バイロイト
1976年7月30日、バイロイト音楽祭でモニタ用に撮影されたと思われる指揮姿の映像。この映像は、2009年11月に「第1幕-前奏曲」「第2幕-第2場」「第3幕-イゾルデの愛の死」がYouTubeに投稿されました。今回のドキュメンタリーでは、そのほかのシーンも取り上げられています。YouTubeに投稿されたあと、もう一つのドキュメンタリーでもこの映像が使われています。この映像は全編が存在しているといわれているようです。(Tagesspegelの3月24日付のChristine Lemke-Matweyの記事参照)
2.《ばらの騎士》の指揮姿映像 - シュトゥットガルト
1971年3月13日にZDFで放送されたシュトゥットガルトの劇場総監シェーファーを取材したドキュメンタリーからの映像です。《ばらの騎士》の指揮姿、カーテンコールの舞台裏、シェーファーとの会話の映像は2009年9月にYouTubeに投稿され、もう一つのドキュメンタリーでも使われています。
3.1992年ニューイヤーコンサートのリハーサル映像 - ウィーン
ニコニコ動画に《千夜一夜物語》と《雷鳴と電光》の映像が投稿されている1991年12月29日と思われるニューイヤーコンサートのリハーサル映像です。全部で90分ほどの映像が残っていますが、ここでは前の2つと、《ラデツキー行進曲》《美しき青きドナウ》の映像が使われています。
4.1982年ベートーヴェン交響曲第4番のリハーサル音声 - ウィーン
1982年12月11/12日に予定されていたウィーン・フィルの1981/82シーズンの第5回定期演奏会の前々日9日に行われた4回目のリハーサルの録音のようです。(伝記著者ヴェルナー氏のWebサイトの記事参照) 40分ほどの中に「テレーズ事件」と呼ばれている状況が収録されています。番組の画面では、ヘッツェル等のVPOメンバーとクライバーとの写真がいくつか紹介されていますが、写真もその時のものなのかは未確認です。
5.1960年NDRラジオのインタビューの音声 - ハンブルク
最初のコンサートとなった1960年12月のNDRの"Podium der Jungen"に出演した時にNDRラジオに残した生涯唯一?のインタビューの音声です。ヴェルナー氏の伝記ではじめて存在が明らかとなりここで公開されたものです。
6.《トリスタンとイゾルデ》のリハーサル音声 - バイロイト
バイロイトでの《トリスタンとイゾルデ》のリハーサルの音声。はじめて聴いた音声です。
7. 《魔弾の射手》序曲のリハーサル・本番の映像 - シュトゥットガルト
DVDで発売されている1970年4月のシュトゥットガルトでの《魔弾の射手》序曲のリハーサル・本番の映像です。
8.奥さんの映像 出演したスロベニアの映画 "Ples čarovnic"
スタニスラヴァ・ブレゾヴァール(奥さん)が18歳の時に出演したユーゴスラビア(スロベニア独立前なので)の映画 "Ples čarovnic"からの映像。去年、TVスロベニアの生誕80年記念コンサートの番組でも一部分が放送されましたが、今回のは別のシーンです。
9.エーリッヒの映像
父親エーリッヒの指揮姿の映像としては、次の3つがありました。
・テレマン : ターフェルムジーク第2番、ベルリン国立歌劇場管弦楽団、1932年
・ベートーヴェン : 交響曲第9番 第4楽章 (リハーサル)、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、1949年
・ヨハン・シュトラウスII世 : 「美しき青きドナウ」、ベルリン国立歌劇場管弦楽団、1932年
これらはいずれもDVDとして発売されています。
指揮姿以外のエーリッヒの映像は、船上での映像、南米での映像、ルースと一緒の映像等いくつかありますが、はじめて見たものがほとんどです。